ホクソウ工法(一畳掘り)
狭小地での井戸の掘削は難しいことが多く、諦めざるを得ないことも多くあります。この工法はそんな狭小地でも、井戸を掘ることが可能になります。
駐車スペースや犬走の上や畳1枚ほどの広さでも井戸が掘れるので一畳掘りと呼んでおります。また名をN工法です。
ただし、泥水循環の設備を置く必要があるため、乗用車一台ほどの別スペースが必要になってきます。
砂質、粘土質のみに対応した掘削工法です。その他、砂礫等の石系での作業は対応できかねるものになります。
掘削の深度としては、千葉県北部で50M以内が有効になります。その他の地域でも地質次第では可能となっております。
ロータリー工法
トリコンビットと呼ばれる、ドリル状のものを機械で駆動させながら掘り進めていく工法になります。パーカッション工法では掘ることができない深い地層にも対応しています。
この工法は、ドリルを回転させて掘っていくものになるため、石や土などが詰まってしまうとパフォーマンスが落ちてしまう恐れがあります。それを防ぐために、泥水をドリルの先端から放出しながら掘削をしていきます。粘土状の地層や砂、砂利などを掘り進めていくのに向いています。
長所として、振動や騒音が少ない。地質や深さに左右されない掘削が可能。
短所として、作業する際にある程度の人数が必要になる。泥水の処理に費用が発生する。砂利層になると騒音と振動が発生する。
などがあります。
ゴルフ場、工場、水道施設、市街地事業所、温浴施設・ショッピングモールなどでよく用いられます。
作業スペースとして、小型ロータリーは幅6M 奥行き4M必要になります。中型ロータリーは幅8M 奥行き5Mが必要です。
また、ボーリングマシンを中心に左右2メートルずつは最低でも必要になってきます。
稀に設営できない場合もありますが、さまざまなケースに対応することが可能です。
パーカッション工法
ビットと呼ばれる重い鉄管を地面に叩きつけて地層を砕きながら掘削を行っていくものになります。ビットはワイヤーと繋がっていて、巻きあげては落下させるのを繰り返しながら掘り進めていきます。作業が進行するに伴ってだんだん岩のかけらや土が溜まっていき、掘るスピードが落ちてしまいます。その際は、一度ビットを引き上げ、ベーラーというものを掘った穴に入れ、沈殿物をくみ上げます。ビットで掘り、べーラーでくみ上げる作業を繰り返しながら掘り進めていきます。
長所として、費用を安く抑えられる。設営が早く少人数で作業ができる。狭い敷地にも入れることができる。
短所として、深く掘り進めることができない。掘るスピード遅い。地層にもよるが騒音や振動が出る場合もある。
などがあります。
柔らかい地層に適していて、水道施設や工場、ゴルフ場、温浴施設などでよく用いられます。
作業スペースとして、小型パーカッションは幅8M 奥行き4M必要です。中型パーカッションは幅10M 奥行き5Mが必要になります。
少人数で作業でき、費用も安く抑えられるのでどの面からみても非常にコンパクトな工法といえるでしょう。
ダウンザホール(エアーハンマー)工法
棒状のハンマーを用いて行う工法になります。機械の先端にハンマーを取り付け、空気圧でピストン運動を行い、掘っていきます。
他の工法と比べ掘り進めるスピード速く、工期の短縮にも繋がります。非常に強力な機械を使用するため、掘れない地層はまずないといって良いでしょう。ベースマシンの組み合わせで比較的に狭い場所や段差のあるところでも工事を行うことができます。
長所として、掘り始めてから完了までのスピードが速い。非常に堅い地層にも対応できる。
短所として、騒音と振動がかなり大きなものになる。設営できる場所が限定される。砂、粘土層にはあまり向かない。
などがあります。
ゴルフ場や山の中の森林など、広い敷地での掘削に適しています。
スペースとして、井戸掘削ポイント中心は4×6M必要です。その他大型コンプレッサーを使用するので、4トントラック1台分のスペースが必要になってきます。また、泥水がまきあがるため、養生が必要になります。
市街地での工事にはあまり向いていません。しかし、パーカッション工法とロータリー工法では対応ができない山中などで高いパフォーマンスを発揮します。